ポート(7047)のIPOの事例を見ていき、シンジケートカバーとグリーンシューオプション、オーバーアロットメントについて完全に理解しよう。今回、主幹事はノーリスクで数億円の利益??


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オーバーアロットメントとは

IPOやPOにおいて、当初の募集、売出しの規模を上回る需要があった時に、主幹事の証券会社が発行体から株式を借りて、売出しの条件と同条件で投資家に売り出しをすることを言います。

なぜこのような制度があるのかというと、発行体にも、投資家にも、主幹事証券にもそれぞれメリットがあるからです。

発行体のメリットは、当初の予定の売出し数よりたくさん売れて、資金調達が多くできるメリットがあります。

投資家のメリットは、IPOを募集価格で買いたい人は多く、たいていの場合は売り出し分より超過の需要があり、抽選等も行われています。オーバーアロットメントが行われることで、より買える人が多くなります。さらに、その後場合によってはシンジケートカバーが行われ、プライスが安定的になる作用があげられます。

主幹事証券のメリットはグリーンシューオプション(後で説明します)を付与され、(発行価格-引受価格)のリターンが保証され、引受価格を下回ればノーリスクの状態で、さらなるリターンを狙うことができます。

グリーンシューオプションとシンジケートカバーについて

これらは、オーバーアロットメント分を主幹事が発行体から借りて売り、空売りのような形になっているのでその返済の株式を用意する必要があるにあたって2つの方法があるということです。

グリーンシューオプション

一つ目はグリーンシューオプションです。

これはオプションという名の通り、選択肢です。行使するかしないかは主幹事が決めることができます。よってもう一つのシンジケートカバーで株式を市場から調達して返済するか2つに1つを選択します。

グリーンシューオプションは借りた株式を返済するために発行体から引受価格と同条件で株式を取得する権利を持つ権利のことです。

これの損益は(公募価格―引受価格)*オーバーアロットメント株数

となります。

シンジケートカバー

次に、シンジケートカバーについて

これは、市場で直接購入し、株式を調達して借りた株式を発行体に返還するものです。

これの損益は、(公募価格-シンジケートカバーでの買値)*オーバーロットメント株数となります。

グリーンシューオプション行使かシンジケートカバーにするか

グリーンシューオプションを行使するか、しないかの選択はどうするでしょうか?

簡単な不等式なので解いてみます。

どのようなときに、グリーンシューオプションを行使するかの式を立てるので、グリーンシューオプションの損益<シンジケートカバーの損益

上の節で求めたものを放り込みます。

そうすると、引受価格>シンジケートカバーの買値

と出てきますね。

よって、シンジケートカバーは引受価格の下でOA分のbidが出てきます。

シンジケートカバーを誠意と言っている人もいるようですが、これは明らかな大量の売り超過の時に、シンジケートカバーの買いをもっと下に入れたらさらに、下で寄って主幹事がより利益を無リスクで獲得できるときに、あえて、それをやらず引き受けのワンティック下等で指値注文を入れたりすることから、そう呼ばれるのかなー???と想像します。違ってたらすいません……

ポートの事例について

これは、実はまだ寄り付いていませんね(笑)

金曜日に売り超過でストップ水準で成立せずでした。

これの場合主幹事がどれくらいの利益をあげるか考えてみましょう。

公募価格が1480円で、オーバーアロットメントが479100株です。

既に、引受価格の1361円を大きく下回っており、グリーンシューオプションの行使では、引け受け価格が市場で買える値段を大きく上回っているのでもったいないですね。

おそらく寄付きですべてのOA株を買いに出していたでしょう。

1110円でも、売り気配でよらずだったので、例えば、来週980円寄ると仮定しましょう。その場合、

(1480-980)*479100=2.4億弱くらいです。これは主幹事の利益になります。

もちろん、主幹事は5から8%ほどの手数料を得るので、ポートの場合でも、4億くらいは上場の手数料で得ている可能性がありますが、この規模の取引で、オーバーアロットメントでさらに2.5億くらいの超過利益が生まれるのは小さい金額ではないと思います。

ただ、証券会社は手放しで喜べるかというとそうでもないでしょう。

IPOの引け受けやPOなどもですが、引け受けの時点で、それは、証券会社のもつポジションです。客に捌けなければ、それは自分で市場で売却するなどしないといけません。

よって、あまりにも大きく公募割れするような事態が続けば、IPOやPOを捌けなくなったり、証券市場から客が遠のいたりする可能性もあるからです。

よって、長い目で見ると、あまり頻発しても困る事態になりかねないと思いますし、それは十分認識しているでしょう。

そこで、これからは値決めや審査が発行体側にとってここ数年に比べれバ、厳しくなっていくことも予想されるでしょう。

上場を準備していたベンチャーなどには、ここ数年では少し残念な環境になりつつあるといえるでしょう。



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